ページ先頭 本文へジャンプ
ホーム > 羽鳥建築設計室業務日誌

羽鳥建築設計室業務日誌



店舗計画実施完了 12


かなり最初の段階からテナント7社との関係には

注意を払って参りましたが

その他に 建物の所有者で事業主体の

石巻市観光振興課と本体建物の大手設計事務所との

調整が大きく影響してきます

石巻市とではスケジュール通りに進めるため

何度も工程会議に出席しましたし

大手設計事務所のAXISさんとも設計図面のやり取りをして

かなり、やり取りに時間を掛けました

テナント7社と石巻市とで意識に溝があり

石巻市の予定を大幅に遅れて開業してもいいみたいな

感覚でテナント7社との契約をしていましたので

テナント各社の意思決定も大幅に時間が掛かり

テナント7社、石巻市、AXIS それぞれの思惑と

当事務所の方向性を固めるのに半年は掛かりました

図面にして何十枚もあるデーターを受けたり送ったり

テナントに対しては速達便で何度も郵送したり

サポート役のスタッフが必要だと痛感致しました 

一人親方の事務所にはちと重荷のプロジェクトであったことは

間違い有りません。 

 

 

店舗計画実施完了 11


7店舗ものプロジェクトを纏めるのに

最も最優先にすべきポイントは

オーナーであるテナント7社との信頼関係を

しっかりと抑えることだと考えていました

一番最初の初対面で

「当事務所では店舗計画 監理の経験、実績が全く御座いません」

と強く念を押しておいたことが、良かったです

事実図面は 店舗設計のプロに外注し

工事監理は施工会社にキーマン2人にお願いしておきました

小さな見逃しやミスなど

テナント7社のの皆さまから逆に応援されたくらいでしたから

本当に助かりました。 

 

店舗計画実施完了 10


CM方式で最もメリットがあると思われるところですが

建築工事では予算の仕組みが

仮設工事、本体工事、ここまでが直接工事に関わる

直接工事費に計上され

1社による一括請負工事ですと

直接工事費のほか間接工事費(会社利益、経費、現場管理費、社内設計費)もあり

直接工事費+間接工事費+総工事費の30~40%を上乗せして

施主またはオーナーに請求します

CM方式の場合 

直接工事費のほか設計監理料とCM(コンストラクション マネジメント報酬)が

加算されますが上記の30~40%に対し設計監理とCM報酬で20%で収まりますから

単純計算では10%のコストダウンという計算になります

鮎川浜の現場では兎に角予算が有りませんでしたので

この方式を採用せざるを得ませんでした。 

 

 

店舗計画実施完了 9


コンストラクション マネジメント方式(CM方式)では

設計事務所が全面的にプロジェクトを仕切りますから

メリットも当然デメィットも有ります

まず、自分の知っている専門工事業者を採用しないと

業者さんはあうんの呼吸で動いてくれません

旗振り役である設計事務所が指揮権を発動しますので

全くお付き合いのない業者が入りますと

他の業者もリズムが狂いだします

そうなると現場は収拾が付かず、予算や工程が大幅に

狂ってきます。

今回の現場も 電気工事に一部を

知っている業者さんからお願いして無理して引っ張って

来たものですから、身内の業者さんたちでイライラが発生しました

どうしても見つからない業種だけは

私が直々に挨拶に行ってきた業者さんの方は

素晴らしい仕事をして頂きました

電気工事の一部の業者は非常識とも言える

工事予算額を提示してきたのですが

紹介頂いた業者さんのメンツもありますので

この要件を承諾して進めていきました

一軒の住宅工事とは違って飲食を含む7店舗の

プロジェクトですから大変いい経験を積まさせて頂いたと

思っております。何事も勉強ですから。 

 

店舗計画実施完了 8


前回CM方式を導入すると申しましたが

正式にはコンストラクション マネジメント方式の略で

1社による責任施工ではなく

各工種 基礎工事 仮設工事 建築工事 電気工事 給排水設備工事など

工種ごとに分解してテナント7社とそれぞれに契約を結び

1社による責任施工だと 利益や経費が工事費に加えて30~40%

上乗せされる所を簡単に言うと省いて

建築設計事務所が総合的なマネジメントを行うシステムだということが言えます

その分設計事務所が頂く報酬が上がりますが

トータルすると全体的なそう工事金額がかなり落とせるというメリットも

あります。アメリカ合衆国ではかなり普及している方式ですが

日本では1社による責任施工方式(ゼネコン方式)が一般的です。 

 


ページ 2 / 27