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羽鳥建築設計室業務日誌



建築家という仕事 2


監理という言葉には二種類あって 一つは監理 もう一つは管理と表現します
俗に皿カン竹カンとも言いますが前者は主に建築設計事務所が執り行う監理で
工事が設計図通り執り行われてるかを確認する為の監理を言います
後者は工事自体を進行させるのに必要な工程計画や職人さんたちとの
やりとりをする管理を言います 
でもどちらかだけの カンリ でも十分とは言えないと思います
最近CM(コンストラクションマネジマント)という用語が飛び交ってますが
これは監理と管理の両方を一つにまとめたプロフェッショナルな仕事
ということが言えます
設計図通りの工事かどうかの確認だけでは工事のプロセスのチェックができませんし
設計意図が職人さんたちに正確に伝へられるかどうかを管理できるのは
図面を描いた設計者本人でなければ本当はだめなんだと思います
これからの建築設計事務所に要求される能力はCMだと考えます。

 

建築家という仕事


より多く 早く 効率よく建物をたてる
そんな会社がいい業績をあげてきたのがこれまでの
建築業界だったと思います 最近たてた住宅で
某大手ハウスメーカーで建設した物件の居間の天井が
ごっそりと落っこちた事件があったそうです
そのとき施主は留守で大事には至らなかったそうですが
こんなこと昔だったら考えられないことだと思うんです
第一の原因は設計監理よりも職人さんの質の低下だと思うんですね
職人さんがプライドをもって仕事してない
だからこういうミスが発生するんです
なぜプライドがもてないか それは単純に雇う側が職人さんを
大切に扱わない - 待遇が極端に悪い
この一言に尽きると思います
安かろう悪かろうなら判るんですが高かろう悪かろうが
今の住宅産業の現状ではないでしょうか
建築家を介した住宅だと確かに設計料は掛かりますが
建築家は監理に全責任を負って業務を全うします
こんなミスなど考えられないことです
なぜならミスを犯してしまえば建築家生命が絶たれるわけですから
住宅建設の保険と考えて頂ければお分かりだと思います。

 

ゆめにむかって


わたしの事務所目標の一つに コーポラティブハウスの設計を
手がけたいというのがありまして
一般住宅の設計ももちろん好きですが
集合住宅の設計はとても魅力的です
そう思ってる矢先 大規模物件を得意とする設計事務所のINA新建築研究所から
お声がかかりまして マンションの設計をてつだってくれないかと言われ
一も二も無く飛びつきました
一口に一級建築士と言っても 得意分野がそれぞれに有り
なんでも設計出来る訳ではないんです
仕事が一段落した夕方から 先方の事務所へ赴いて
深夜まで 丁稚奉公(でっちぼうこう)のつもりで仕事してます
ここで仕事してると 駆け出しの頃を思い出します
初心わするべからずですね。

 


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