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けんちくと街
羽鳥建築設計室まい・たびっくす

きになるけんちく

6月30日1泊で東京出張でした
行ったついでに東京の建物を見ようと
東京丸ビルと新丸ビル 東京ミッドタウンの三棟を
廻って歩きました築年時は
丸ビルが7~8年 新丸ビルが4~5年
ミッドタウンが2年ぐらいでしょうか(正確には把握していません)
丸ビルといえば東京というより日本の顔であり玄関みたいなもので
設計は当然日本のトップレベルの技術、デザインを出してるはずです
ただ丸ビルは新丸ビルと比べて素材 色の使い方に抑制をきかせすぎるというか
冒険を一切排除したというか 全体的に硬い印象を受けたんですね
それに比べ新丸ビルは西欧古典の要素を遊び心として捉え
モダンなデザインとの融合を洗練された形で表現しています
数年後のミッドタウンは抑圧的な雰囲気が排除され
ゆかた姿で歩いても違和感のない空間デザインです
洗練されたフレンドリーな設計デザインに共感しました
仙台に立つ建物の殆どは東京の設計者による物件が多いんですが
正直いって二流三流どころの設計者しかまわしてもらえず
観たいと思う物件がないのが本音です
資本も人材も東京に集中してしまうのが現状でしょうから
しかたありませんね
日本で最高の設計デザインの建物を見たかったら
東京へ行くしかありません。

 

 

まちづくり3

仙台の街は 当時岡崎市長が音頭をとって
幅50メートルの幹線道路を碁盤目状に敷設させたんですが
当時の市民からは飛行機の滑走路でも創る気か
などど相当罵声を浴びせられたそうです
戦後60年たって市民にとっては
それが極当たり前の風景として捉えられています
前のブログでも書いたのですが
フランス パリの市内を走る大通りは
オースマンという都市計画家が古い町並みを
強行に取り壊して創った町並みなのですが
現在では世界の文化都市としての地位を磐石なものにしています
将来のために今を犠牲にするか
今だけを優先に進めてゆくのかは
民主主義の社会にあっては皆で考えてゆかなくてはいけないこと
なんでしょうけどこうゆう問題は両立させる事が
本当に難しいんでしょうね。

 

 

めいこさつ

 

仙台の街の東の方に
西暦710年当たりに建立された
薬師堂という古刹(こさつ)があるんですけど
当時は南大門があって 回廊が渡されて
七重の塔 鐘楼 金堂 講堂がすべてそろった
相当な格式の高い伽藍(がらん)があったそうです
昼休み時間が空いていたので
立ち寄ってみたのですが
中は相当荒れていました
安っぽい公園のベンチが二三置かれていて
鳩と子供たちが戯れている姿だけでした
観光名所として貴重な資源だと思うんですけど
仙台の人間は古いものを大切に思わない傾向が
あるみたいでとても残念です。

 

気になるけんちく

 

山形の霞城公園の中に明治初期に建てられた
木造3階建ての病院建築があります
当時は西欧建築がまだ普及しておらず
日本の大工さんたちが見よう見真似で創った
擬洋風(ぎようふう)建築と言って
正式な西洋建築ではなく
和風と中華風と洋風が混ざり合ったデザインなんですね
パーツ一つ一つが大きく大胆で荒削りですが
西洋文化を吸収しようといった気概を感じました
正式名称は済正館です。

 

建築家という仕事

建築家になるためには 専門の各種学校や大学を
卒業することがまず第一に求められるのですが
日本では こういう学校がほとんど理数系なんですね
建物を設計するためには部材の物理的特性や科学的性質なんか
しらないといけないし 構造計算だって必須なのは理解できます
でも そこで暮らして行く一人ひとりの人間の心理とか
心の問題と深く関わってゆく生産活動な訳で
ただはこをつくればそれで済む問題ではないはずです
建築はものをつくる学問ではなく
人の心や人間関係をデザインする学問であるべきなのです
世間で本当に評価されてる日本の建築家たちは
学校を出てから人間に関わる文系的な領域の学問を
ほとんど独学で勉強しているのが今の現状ではないでしょうか
国の建築に対する認識も甘いような気がするのですが
みなさん いかかでしょうか。
 


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