私の故祖父は開業医で 有名ではなかったものの
地元の人たちから慕われた存在でした
診察室の隣にはおがくず(木のくず)ストーブを囲む
談笑の場があってここで患者さんたちと
世間話をよくしていたものでした
ぼろっちいい病院だったので高齢の方が多かったのを記憶してます
その一人の患者さんが 自分の息子の分も同じ薬をくれないかと
言ってきたのですが 祖父は診察しないと処方できないといったのです
そしたら「同じ所に住んで 同じもの食ってたら
同じ 症状でねぇーんですか?」
とかえしてきたので
祖父は「患者さん、診察するのとしないで処方するのは
上り列車と下り列車に乗り違えるほどの違いがあるんでガスと」と
返答したそうなんでした。
このおがくずストーブはそんな日常の会話を楽しむしつらえだったと
おもいます ただ明治生まれの祖父が石油ストーブ全盛の昭和40年代に
エコロジーな木屑を炊いて暖をとっていたというのがおもしろいんです
今でこそペレットストーブなんていうのも出てきていますが
材木屋からただ同然で木屑をもらってきて
倉庫に山ずみしてイット缶でそのつど運ぶなんて面倒な作業を楽しむ祖父って
面白い存在でした。
以後はネーミングして逸話をお話したいと思います。