専門家というと 化学者とか物理学者とか何々工学の専門家とか
とにかく何らかに特化して最先端の技術を極めた人たちを言いますが
建築家はそういう専門家とはちっとニュアンスが違います
建築に必要な専門知識は 計画 構造 施工 法規などが
試験で試される科目ですが詳細は 人間工学 教育学 精神科学 衛生学
色彩学 芸術学 化学 物理学 歴史学 哲学 経済学 産業科学・・・・
とにかく多義に渡ります でもすべての最先端の学問を究めればいいのかというと
そうではなく 最先端の学問の成果を頂戴しながら
一つの考えをベースにして諸学問を整理しなおすのが建築学だといえます
いい意味では親分的な学問 悪い意味では守りの学問だと言えるでしょう
これに似た職業といえば 会社社長とか 政治家なんかが挙げられます
でも最近の建築は親分的な部分が薄れてきて社会の歯車のひとつに
過ぎなくなってきています 悲しいかな
かつてギリシャ ローマ時代の建築はあらゆる学問の統合者的存在でした
建築家がしっかりしないと社会はあらぬ方向へずるずると牽きづられて
ゆくのでしょうかね?